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スピーチ1分間で話す文字数は何語?【英語スピーチの最適語数とは】

1分とか2分、もしくは3分程度で、人前でスピーチを披露することになったが、一体どれくらいの文章を用意すれば良いのか、初めての場合は見当がつかず困りますね。

 

文章を用意した後で、実際にスピーチとして人前で話す練習をしてみると、時間は大きく変わってきます。

私はほぼ毎週スピーチの練習をしていて、そのような生活を5年以上続けてきたので、時間と文字数の感覚が多少は身について来た方だと思いますが、まだまだ理想とは程遠い学習者です。

 

今回は、そのような立場からではありますが、有名な英語スピーチの分析や、私の経験談などに基づいて、スピーチで用意する適切な文字数や語数について考えてみました。

 

 

Contents

1分スピーチの語数の目安は?

1分スピーチの適切なワード数はどれくらいか?ということについて、私は100語~180語程度ではないかと思います。

 

「幅がある」と思われたと思いますが、理由は後ほど書いていきます。

 

まず、英語スピーチのスピーカーがネイティブなのか、ノンネイティブなのかで話す速度が、人によって異なります。

また、スピーチの内容によっては、長めの間をとったり、聴衆の皆さんとのやり取りを含めたりすることがあるので、一概に1分で何ワードということは難しいです。

 

つまり、話す人や聴衆の理解レベル、伝えたいスピーチの内容など、その都度、状況に合わせて語数は判断すべきではないかと思います。

 

今回、有名な英語のネイティブスピーカーのスピーチを例に挙げて、語数(ワード数)を数えてみましたので、その例をご紹介したいと思います。

 

スティーブ・ジョブズ氏の伝説のスピーチ(14分)は何ワード?

2005年6月、アメリカのスタンフォード大学の卒業式で行ったスティーブ・ジョブズ氏のスピーチは、あまりにも感動的で有名なスピーチです。

以前レッスンを行った際に作成した英語スピーチの原文と日本語訳ファイルを元に、文字数を数えてみました。

 

文字おこしされた英語スピーチの原文と、YouTube上のスピーチの時間をチェックしながら、目視と手作業でワード数を数えたので、多少間違っている部分もあるかもしれませんが、だいたいの目安としては参考になるのではないかと思います。

(ご指摘いただければ、直します!)

 

14分のスピーチ内で話した語数の合計は 2242語(ワード)でした。

(あくまでも私の目視+手作業による結果です!)

※注)文字数ではありません。I have a camera.であれば、4語というカウントです。

 

ちなみに、そのスピーチで1分間にどれくらいのワードを話しているのかをチェックした結果がこちらです。

  • 0分~1分(142ワード)
  • 1分~2分(150ワード)
  • 2分~3分(183ワード)
  • 3分~4分(157ワード)
  • 4分~5分(149ワード)
  • 5分~6分(173ワード)
  • 6分~7分(189ワード)
  • 7分~8分(191ワード)
  • 8分~9分(145ワード)
  • 9分~10分(167ワード)
  • 10分~11分(164ワード)
  • 11分~12分(162ワード)
  • 12分~13分(135ワード)
  • 13分~14分(135ワード)

「a」や「the」、「of」などの短い単語も1語としてカウントしています。

また、聴衆の方々の拍手や笑いが起きますし、話が切り替わるところでは、スピーカーが間をおいたりしますので、同じ1分内でもワード数は大幅に変わります。

ゆっくり話す部分もあれば、早口で説明が淡々と進む場面もありますから、そういう変動はあると思います。

 

平均すると、1分間でネイティブスピーカーのスティーブ・ジョブズさんがスピーチで話す語数は、平均160語(160words)でした。

 

 

語数は聴衆によっても変わる

1分に話すワード数は、人によってもちろん個性がありますから、差が出て当然です。

同じ人であっても、聴衆がどのような人々であるか、また、練習をどれだけ行えるかという点でもスピーチで話せる語数は変わってくるでしょう。

 

例えば、聴衆が英語のネイティブスピーカーの集まりであれば、上記のような140語~180語くらいのペースでも、十分伝わると思います。

 

しかし、もし聴衆が、英語学習者(例えば、中学生や高校生など)である場合は、比較的易しい単語を使って、ゆっくり話す方が伝わりやすいだろうと思います。

 

英語学習者(第二外国語として英語を学んでいる学習者)が聴衆であれば、1分間に100語~130語程度で良いと思います。

 

聴衆とのやり取りの時間を含めたり、話の切れ目には間(ま)も必要ですし、場合によってはゆっくり話してジェスチャー付きで説明も必要かもしれません。

 

ちなみに、私が、数年前にある英語学習者の集まりの場で、3分の英語スピーチをした時の原稿を元に語数を数えてみたところ、287語(ワード)でした。

時間は3分かからずに本番を終えたと思うので、1分辺り100語程度ではないかと思います。

 

※あくまでも、パブリックスピーキング学習者の立場からの意見ですので、参考程度で思って頂ければと思います。

 

語数は練習量によっても変わる

書かれた原稿を、練習することなく棒読みするだけでは、あっという間にスピーチは流れていき、語数が多くても時間内に終えられるかもしれません。

 

また、原稿を丸暗記して、丸暗記しただけの状態でスピーチに臨むと、早口になってしまったり、感情が伝わらなかったりして、語数が多くても時間内にスピーチを終えることができたりします。

 

しかし、スピーチを聴いている人の立場で考えてみると、丸暗記されただけの文章を聴いても、あまり理解や共感ができないのではないかと思います。

聴衆の目線で考えると、ゆっくりわかりやすく話した方が、より共感できますし、理解も深まり、スピーカーへの信頼度も上がると思います。

 

時間を計って自分で原稿を読んでみると、語数が多くても、時間内に収まるかもしれません。

 

しかし、適切な語数だと思っていても、聴衆に向かって話しかけるような練習をすることで、多すぎると実感する時もあるでしょう。

 

その場合は、限られた時間内で、効果的に伝わる言葉を選び、余計な語数を減らしていくことも大事だと思います。

 

スピーチ時間を守ることの意味

スピーチを人前で披露すると、ついつい長くなってしまいがちですが、良いスピーカーほど、時間内に終わらせることが上手です。

スピーチは、必ず指定された時間を守ることが大事だと思います。

 

その理由はというと、周りの人に迷惑がかかってしまうからです。

 

例えば、スピーチを披露する場というのは、結婚式や大きなパーティ、学会などの大きなイベントで、次に話す人が控えていたりします。

誰かが時間を守らず、延長してしまうことで、後のスピーカーが時間を削らざるを得なくなったり、後に控えているパフォーマンスの時間が遅れたりと、どんどん後ろの人に影響が出てきてしまいます。

 

良いスピーカーは、与えられた時間に合わせてスピーチをできる人であろうと思います。

 

たとえ、10分のスピーチの持ち時間が、急きょ削られて「5分でお願いします」と突然言われたとしても、焦らず、柔軟に時間内でエッセンスを盛り込んで話せる人が良いスピーカーと言えるのではないかと思います。

 

スピーチ時間を厳守するための練習方法

時間内にスピーチを終えることは、簡単そうで意外と難しいです。

 

スピーチ歴5年以上で、慣れていると思われる私でも、毎回スピーチを披露する前は、余計な語数を削り落とす作業でかなり悩みます。

 

原稿を書いて、それをそのまま読むだけというのは、スピーチとして伝わりにくいので、次のような練習をして、本番に臨むと良いのではないかと思います。(私の経験からのご提案です!)

 

録音

ヴォイスレコーダー(ICレコーダー)を利用して、自分のスピーチを様々なパターンで録音してみます。

  • 原稿を淡々と読む場合
  • 原稿を心を込めて読む場合
  • 原稿を暗記したものを思い出しながらスピーチする場合
  • 丸暗記完了後、スラスラとスピーチする場合

録音して、いろいろなことに気づくと思います。

原稿を淡々と読むと、例えば、2分だったとしても、暗記した原稿を思い出しながらスピーチすると、倍以上の時間がかかったりします。

 

録音によって、時間がどれくらいかかるのか客観的に把握できます。

また、自分の発音が明瞭かどうかも自分で確認できますので、おすすめです。

 

録画

録画は、更に良いです。

原稿を覚えていない段階で録画しても、あんまり意味はないと思いますが、原稿を覚えて、ある程度スラスラとスピーチができるようになったら、録画をおすすめします。

 

スピーチ原稿を覚えた後は、ジェスチャーやアイコンタクトまで意識を向けることができます。

 

自分は聴衆からどのように見えているのか、変な癖や、口癖、表情などを客観的にみることができますので、スピーチの改善に役立ちます。

 

最近は、ビデオがなくても、スマホで録画や映像チェックが簡単にできますので、ぜひトライしてみてほしいなと思います。

 

人前でのリハーサル

余裕があれば、家族や友人、スピーチを披露する仲間と一緒に練習して、自分のスピーチを見てもらうと良いです。

 

そして、褒め言葉の他、改善点の提案をもらえると、飛躍的にスピーチを向上させられると思います。

 

自分では気づかなかった改善点に、周囲の人は気付いて指摘してくれますので、多少嫌なことを言われることもあるかと思いますが、上達のための大切なアドバイスと思って聞き、良いと思ったことは取り入れると良いと思います。

 

スピーチ1分間の語数・まとめ

スピーチを1分で行うというのは、簡単そうで意外と難しいものです。

たった1分ですが、伝えたいことを先に決めて、それをどう伝えるか、限られた時間内で効果的な言葉を選んでスピーチを作っていく作業は、なかなかチャレンジングですね。

 

たくさん練習をしていくと、スピーチには自分の個性がでるものです。

練習を面倒がらずに、何回もくり返し練習して、自分でフィードバックし、可能なら人からのフィードバックをもらえると上達が早いと思います。

 

多くの人が、パブリックスピーキングの楽しさや奥深さを味わっていただけると良いなと思っています。

 

  • この記事を書いた人

あさひ

北陸は福井の全国通訳案内士&英語講師。 大学時代に1年間の語学留学を経験。 その後、働きながら独学で英検1級と全国通訳案内士試験合格。 英語学習者の1人として、英検や通訳ガイド試験対策、英語の学習方法やモチベーションの維持に関することも発信中! 2000年から英語講師 → 2009年から全国通訳案内士 → 2021年から英語教室運営スタート

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