英検1級に受かるにはシリーズ、第4回目となりました。
まだ①~③を読まれてない方は、ぜひ順番にご覧ください。
関連リンク英検1級に受かるには①【合格前に作成していた目標と心構えを公開】
関連リンク英検1級に受かるには②【合格前に作成していた目標と作戦を公開】
関連リンク英検1級に受かるには③【合格前に作成していた目標と作戦を公開】
今回は、長文読解編ということで、長文読解対策としてどのような勉強を行っていたかということについて、自分の体験をまとめてみました。
英検1級の長文読解対策で大切な4つのこと
長文読解対策として、具体的な方法を書く前に、ぜひ知っておいていただきたいことを書き留めておきます。
長文読解は時間との戦い
英検1級の過去問を解いたことがある方はわかると思いますが、長文は5つあります。
比較的短いものと、本格的に長いものと、合わせて5つです。
筆記テストの時間は100分で、その後にリスニングが35分ですね。
リスニングが始まってしまったら、そちらに集中しないといけませんので、筆記テストに戻ることはほとんど無理です。
筆記テストは、語彙問題、長文読解問題、そして、英作文(エッセイ)があります。
エッセイには最低でも20分~25分は欲しいところですね。
制限時間から長文読解にかけられる時間を逆算していくと、比較的短い穴埋め問題と、文章理解の長めの長文問題とを合わせて5つの長文をかなりのスピードで終わらせなければならないということに気づきます。
英検1級の語彙問題はかなりレベルの高い語彙が出題されることがありますが、長文問題は難しい語彙は少なく、読みやすいとは思います。
ただし、時間が限られていますので、ゆっくり読めば点数がとれる人も、最後まで全部読めなかったということになってしまうと思います。
私も、初めて若い時に、英検1級、当たって砕けろ状態で受験した時は、長文が最後まで読めませんでした。
ですから、速読に慣れる必要があると思います。
語彙力があるに越したことはない
速読が大切であると書きましたが、速読ができるようになるためには、語彙力が必要です。
わからない語彙がたくさんあればあるほど、読む速度は遅くなります。
意味がわからないと、問題もスムーズに解けませんし、何度も同じ箇所をくり返し読んで、それでもわからないということもしばしば。
長文読解の過去問などで出てきた語彙を全部覚える必要はありませんが、英検1級レベルの文章で頻繁に出てくる語彙はできるだけ多く知っていた方が有利です。
母国語である日本語で書かれた新聞を読んでも、少なからず読めない語彙があったり、意味の分からない言葉があるように、英文を読んでいても、どうしてもわからない語彙は出てきます。
それらをすべてくまなく覚えてゆくというのは、英検1級の先にある、通訳や翻訳家のレベルですから、そこまでは必要ないと思います。
ただ、語彙力は、あればあるほどスムーズに合格しやすいという結論です。
精読と多読の両方が必要
読解のスピードを上げるためには、多くの英文を短時間でたくさん読めるような訓練が必要だと思います。
ただ、そればかりではなくて、読解力もしっかり備えていかなければならないので、精読も大切です。
精読には、語彙力と文法力、背景知識なども必要だと思います。
英文を適当に解釈して、勘違いして意味を取り違えてしまうと、全然とんちんかんな答えを選んでしまうことになってしまうので、緻密な作業になりますが、精読の時間はある程度必要だと思います。
精読と多読の両方をバランスよく組み合わせて、日々の勉強に取り入れられると理想的ですね。
英検の長文問題は読んでいて楽しい
ここまで書いてきたことによって、うんざりな気分になってしまった人がいるのではないかと、若干心配になりまして、1つだけ楽しいことも書きます。
英検の長文問題は、確かに難しいのですが、トピックが多岐に渡り、興味深い記事のオンパレードでして、読み物としてはかなり楽しいです。
様々なソースから、選ぶ人が上手なのか、私と気が合うのか、とにかく英検の長文記事は内容が興味深いものが多い印象です。
ですから、せっかくなので長文問題は楽しいというイメージをもって取り組んでみてはどうでしょうか。
英検1級に受かるにはシリーズ④読解編
ここからは、私が英検1級合格前に立てていた作戦や勉強方法に関して、特に「読解編」ということで、長文読解対策として行っていたことをまとめてみました。
過去問のリストアップと取り組む日の明確化
長文問題に関しては、問題の傾向を知り、その傾向に慣れるためにも、まずは過去問を集めました。
英検のサイトで、過去問は定期的に公開されますから、リスニング教材も全て無料で手に入れることができます。
また、英検の過去問の書籍も購入しました。
問題は、この過去問をいつ解くのか?ということです。
本を買っただけでは一向に前には進みませんので、いつやるのか?それを明確にしました。
簡単にいうと、「〇〇年度第1回の過去問の長文問題は、〇月〇日に行う」ということを、エクセルの表に分かりやすく記入してリストアップしていきました。
いついつまでに、ここまで終わるという形で、小学生が夏休みの宿題を期限内に終わらせるために作成するような計画表です。
過去問を解く(精読)
長文問題というのは、スタートするまでが取っつきにくいため、なかなかエイヤ!と気合を入れないとスタートできなかったりします。
特に、わからない語彙が多ければ多いほど眠くなりやすくなってしまいますから、なかなか過酷な戦いでもあります。
だからこそ、後回しにしないように、計画に沿って、今日はこれをやる日と決めたら、淡々と取り組むことがおすすめです。
ルーティーン化と言いますか、何も考えずに、すぐに取り組み始められるような、きっかけとなることを作って、流れを作ってしまうと良いのではないかと思います。
例えば、長文問題を解く場所を決めておくなど、そこに座ったら、イコール長文を解き始める、といった流れを作ってしまうということです。
過去問に関しては、精読を心がけました。
市販の過去問であれば、親切な日本語訳がついていますので、英文と和訳を比較して、過去問を解いた後のおさらいに時間をとりました。
計画を立てても、なかなか予定通りにはいかないのですが、予定が狂うということも想定して計画は流動的に立てつつも、日々の忙しさに流されないように努力しました。
終わったら終了欄にハンコを押したりして、「ここまで終わったぞ~!」という自分の証しを残していき、その後のモチベーションにつなげました。
多読用の教材のリストアップと取り組む日の明確化
多読の練習として、過去問の他に、英字新聞の記事なども利用しました。
定期購読するのもお金がかかるので、インターネットで無料で手軽に利用できる英字新聞の記事を利用しました。
様々な媒体を試してみたのですが、「週刊ST」と呼ばれるサイトのエッセイを好んで読んでいました。
トピックが興味深いものであったり、内容が面白い記事が多かったからではないかと思います。
「週刊ST」に関しては、エッセイや英文記事に、すでに語彙の説明が書かれていて、自分でいちいち辞書を引いて調べなくてもスラスラ読めるので、多読の練習には使いやすかったです。
私は、楽しくない勉強はあまりしたくないタイプでして、せっかく読むなら楽しいものが良いと思って、いろいろな教材となるサイトをインターネットで調べました。
また機会がありましたらご紹介したいと思います。
長文読解から英作文用の表現抽出
英語長文を精読していると、時々、素敵な英文表現に出会います。
そんな時は、英作文(英文エッセイ)に使いたい表現だなと思ってしまうので、使ってみたい表現集として、別のノートに書き足していきながら、集めていました。
英作文やスピーキング対策のために有効なことだと思いますが、実際に自分で使ってみた表現というのは頭に残ります。
出会った表現を、実際に使ってみる。
新しく覚えた表現は、できるだけ積極的に使ってみるということがアウトプット型の学習であり、ただ覚える作業よりも、深く定着します。
私は、自分の英文エッセイで使いたい表現に出会った時は、実際に使ってみたり、自分独自の表現に置き換えたりして、次の機会に活かせるようにくり返し口ずさんで覚えてきました。
英字新聞の記事最低1つを毎日継続
私は昔から新聞を読むという習慣があまりなくて、もちろん英字新聞も読まないタイプの人間でした。
ですから、本当に英語長文に対する苦手意識は高かったのですが、そんなこと言っていても仕方ありませんので、できるだけ毎日、最低1つは記事を読むということを心がけました。
最近は、英文をみるといつのまにか音読して読んでしまいますし、SNSなどで登録して回ってくる英文記事を好んで読むようになっている自分がいます。
昔は本当に苦手意識が強かったのですが、自分ができる最低限のことからスタートして、たとえ小さなタスクだったとしても、継続することで変化が訪れるのではないかと思っています。
英検1級に受かるには④長文読解編・まとめ
今回は、長文読解対策として、私が経験したことを通して、勉強方法やモチベーションの維持に関することをまとめてみました。
冒頭にも書きましたが、長文対策として大切なことは、多読と精読のバランスではないかと思います。
たくさん読めば良いというわけではなく、意味を間違えて取り違えないように精読することも大切です。
日々の多忙な生活の中で、長文読解に時間をたっぷりかけることはなかなか難しいかもしれませんが、毎日継続することで読解力は徐々に伸びて、読解速度も速くなっていきます。
大切なことは、いつも書いていますが、継続することです。
決して諦めず、コツコツ、自分の信じたことを継続して結果につなげていきましょう。