これまでは免許がなければ、有償で就業することができなかった通訳案内業ですが、規制が緩和され、法律上は通訳ガイドも免許が不要になりました。
通訳案内士の免許を持っている人は、全国通訳案内士と呼ばれ、持っていない人とは区別されますし、免許を持っていない人は、通訳案内士(通訳ガイド)だと名乗ることは禁止されていますが、実際、どなたでも実力のある方であれば、ガイド業を行っても良いということになっています。
今回は、高い語学力をお持ちの方に通訳ガイドの仕事を副業としておすすめする理由を紹介したいと思います。
通訳ガイドの副業をおすすめする理由
本業としては成り立たないとしても、週末や自分の空き時間を利用して行う通訳ガイドをおすすめする理由をまとめてみました。
地元の魅力を世界に伝えるやりがいのある仕事である
ガイドの仕事のやりがいといえる部分は、何といっても自分の大切にしている土地のことを、より深く知ってもらえるという点ではないでしょうか。
日本を旅行したいと思う外国人の方は、日本のことを好きで旅行していますから、もっと地域のことをより深く知りたいと思っています。
自分の生まれ育った土地のことを伝えることで、すごく感謝されるお仕事です。
自分のおすすめする料理やお店、そんなところにお友達を連れて行くような感覚でガイドすることで、感謝されるって本当にやりがいを感じられるのではないかと思います。
まだまだ需要が伸びるポテンシャルのある分野である
ガイド免許を持っている方は、全国通訳案内士として、全国の案内をすることができます。
前述しましたが、ライセンスを持っていなくても、どなたでもガイドとして就業することは可能です。
また、地域限定通訳案内士を養成している都道府県もありまして、所定の課程を修了し、認定を受けた方は、その地域に限って通訳案内をすることができる場合もあります。
いずれにしても、需要が供給に追いついていないための対応策だと思います。
増加する外国人旅行者に対して、ガイドとして対応できる人の数が足りていないという現実があります。
特に、英語以外の言語での需要は高く、フランス語、イタリア語、ドイツ語などは、慢性的にガイド不足です。
このご時世で、多くの需要があって、更に自分の力を存分に発揮できる、やりがいのあるお仕事というのはなかなか珍しいのではないでしょうか。
高いスキルが無くてもできる仕事がある
高いスキルを必要とするお仕事は、たとえ、ガイド免許を取得している方でも難易度が高いです。
ペーパードライバーがあちらこちらに存在するように、免許は取ったけれども何もしていないペーパーガイドもあちこちに存在しています。
そのような何の経験もない方が、いきなり高い添乗スキルも必要とするツアーのお仕事を引き受けることは難しいでしょう。
しかし、同じ観光業というくくりであっても、すべてがハイレベルなスキルを必要とする仕事ばかりではありません。
添乗技術が無くてもできる仕事はたくさんあります。
例えばのいくつかの例ですが、空港にお迎えに行くとか、お土産屋さんに連れていく、クルージングの際の困った人へのお手伝いや、国際イベントのお手伝いなど、さまざまなお仕事の需要はあるものです。
企業によっては、簡単な仕事であれば、免許を持っている方を高額で雇うよりも、愛想の良い少し語学ができる方に比較的安い金額でお願いしたいと思っているところもあると思います。
さまざまなお仕事の依頼を頼みたいと思っている企業はありますので、良い人材を募集している企業を探して登録してみるというのも一つの方法だと思います。
副業で経験を積み、スキルアップで更に上を目指せる!
副業をおすすめする理由として、大きな点は、ガイドという仕事は、毎日仕事があるわけではない、というところです。
日本全国で、観光に携わる人にとっては常識ですが、観光シーズンは、春と秋です。
冬は北海道でスキーツアーなど、地域によって違いは多少ありますが、ほとんど、春と秋に多くのツアーが企画され、観光地に多くの観光客が集中します。
このような季節要因がありますので、夏や冬の仕事の需要が少ない時期に、自分をさまざまな場所でPRしておき、ハイシーズンになって依頼がくるというケースが考えられます。
春と秋には、常に人材が不足して、旅行会社は猫の手も借りたい状態に陥ります。
そのような時に、新人ガイドであったり、やる気のありそうな方に声をかけてみるという可能性が高まります。
たとえ観光業が盛んでない地方にいながらでも、地元をご案内できる機会が回ってくるかもしれません。
報酬は比較的高めである!単発だけど、スキルアップが可能!
報酬に関して言えば、単発のお仕事としては、比較的高めだと思います。
単発のお仕事というのは、できるだけ報酬の高いお仕事をしたい方が多いと思います。
時給900円くらいの一般的なアルバイトと比べると、語学力を活かすお仕事であるため、比較的報酬は高いと思います。
また、観光業は、経験を積めば積むほど、成長できます。
言われたことを行うだけの工場などでの勤務と異なり、創意工夫を行って、どんどん自分のスキルを高めてゆくことができるお仕事です。
ですから、報酬をもらいつつ、スキルアップをして、さらに評判の良いガイドになれば、報酬アップも十分可能です。
通訳ガイドの仕事の依頼を増やす方法
ここからは、どうやってお仕事の依頼を得るかというヒントを紹介していきたいと思います。
1回目の仕事を絶対に成功させる!
何ごとにおいても大切だとは思いますが、失敗はつきものといえども、最初のお仕事の依頼は精一杯準備をして、良い結果に結びつけられるよう頑張りましょう。
1回目のお仕事で、依頼者(旅行会社)はじっくりガイドの様子を観察しているものです。
ここで、大失敗をして、クレームでも出そうものなら、二度と依頼はこないかもしれません。
ですから、充分にお仕事の内容を理解して、分からないことはしっかり確認して、充分な準備をして臨まないといけないと思います。
つながりを作り、覚えてもらう
観光業に限らず、人間力が大事です。
この人と仕事をして、何か楽しかったなとか、助かったなと、感謝されるような人になることが大切だと思います。
「また次回もお願いします!」と、旅行会社の営業の方や、アサイン担当の方に言われるような関係を築くと良いと思います。
スムーズにメールや電話でのやり取りができること、あいさつができること、言葉づかいが丁寧であること、身だしなみがきちんとしていることなど、社会人として恥ずかしくない態度で仕事に臨み、良い関係を築けると良いですね。
こまめにメールで報告や連絡をしたり、あいさつをするなど、つながりを大切にして、自分のことを覚えてもらう努力をすることは大切だと思います。
自分を売りこむコツ
旅行会社などの企業からしてみると、さまざまなお仕事があるわけで、ハイエンドなお客様に対しては、高い報酬を払ってベテランガイドを雇いたいと思うでしょうが、例えば、空港にお迎えに行くだけのような簡単なお仕事であれば、より安く便利に対応してくれる人が助かるわけです。
自分を選んでほしい場合、「この人いいね」と、目に留まる必要性がありますね。
さまざまな会社が様々な人材を募集しているので、企業のサイトをチェックして、登録ができるようであれば、登録して自己PRをしっかり記入しておくことは有効だと思います。
たとえ週末だけの副業としてガイド業務を行いたいとしても、PRの内容によっては、充分仕事を得られる可能性があります。
自分が自由に動ける空いている日を載せたり、自分の得意分野をPRしたり、他の人にはできないであろうことを書いておくのも良いでしょう。
また、英語などの語学力が必要な場面より、臨機応変にリーダーシップ発揮する場面も多いです。
語学力より人間力というか、人当たりの良さや愛想の良さも大事ですから、そういう点を自己PRするのも良いですね。
副業に通訳ガイドをおすすめする理由・まとめ
通訳ガイドを始めるためには、免許があるに越したことは無いです。
なぜなら、圧倒的に有利になるからです。
しかし、たとえライセンスが無くても、語学堪能な方にはおすすめです。
地域の魅力を発信できるやりがいがある仕事ですし、経験値を上げ、スキルアップすることで、その他の語学関連のお仕事に役立つと思います。
ガイドの他に、通訳であったり、翻訳であったり、語学力のある方は、需要がありますから、どんどんスキルを磨いて、積極的に仕事をして経験値を上げることが更なるステップアップにつながるでしょう。