英作文 英語力アップ

英作文の書き方講座シリーズ①【英語エッセイの基本テンプレート】

学校で自由英作文の課題が出たり、英検などでの英語エッセイの試験対策など、英作文や英文エッセイの書き方について、何をどう書いて良いのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

私はアメリカの語学学校で学んだ時に、英語エッセイ(日本的にいうと、小論文のようなもの)の書き方について、詳しく学ぶ機会がありました。

また、英検の英作文でも合格点をもらっているので、そのような経験を元に、今回は英語エッセイの課題の書き方についてご紹介したいと思います。

 

今回は特に、エッセイの構成やパターンに焦点を当てています。

 

優れた英作文を書くために必要なスキルとしては、語彙力や文法力、表現力などに加えて、一般的な知識や教養など、さまざまありますが、それはおいおい別の機会に書くことにします。

 

 

英作文・英語エッセイ  書き方のポイント

 

日本語で文章を書くときには、小学校や中学校で「起承転結」といった構成を習ったと思うのですが、英語のエッセイを起承転結で書くということは、ほとんどないと思います。

 

英語でまとまった文章を書く際には、一般的に、型のような決まったフォームがあります。

 

そのパターンに沿って書いていけば、どんなトピックに関しても、それなりに文章が書けるものなので、このパターンだけは先に覚えてしまうと、有利になるのではないかと思います。

 

自分の立場・意見・結論をはっきりと伝える【導入・序論】

何らかの文章を書くとき、その文章には目的があるはずです。

賛否を問う課題であれば、賛成なのか反対なのか、自分の立場や意見をはっきり述べることが重要です。

 

日本人にありがちな、「どちらとも言えない」とか、「どちらでも良い」といった意見は、英語エッセイにおいては、評価が下がってしまうでしょう。

 

論理的に相手を説得するような文章が好まれますので、日本人に特有の、あいまいさを残すエッセイでは、伝えたいことが明確につたわらないので、評価が低くなる可能性が高いです。

 

そして、英語エッセイで重要なことは、イントロダクション(導入)の最初のパラグラフで、Theses Statementを必ず含むということです。

 

日本語にすると、「命題」などと訳されたりしますが、英語エッセイにおいて、Theses Statementは、書き手が最も伝えたいことであり、一番強い主張であるため、この文をしっかり書くことが重要です。

 

Theses statementと合わせて大切なことは、イントロダクションのパラグラフで、エッセイ全体をカバーする理由(2点か3点)にも触れるということです。

 

英作文の試験などで文字数が限られている場合は、そのままボディ(本論)へとすすめる場合もありますが、可能ならば、Theses statementとセットで、理由も手短にわかりやすく述べる方がより良い序論となります。

 

理由を先に述べ、具体例や根拠を加える【本論】

日本人は、言いたいことは、最後に伝えることが多いと思いますが、英語は逆です。

英語は、最初に言いたいことをはっきりと言う言語です。

 

そして、結論を述べた後に、その理由や具体例な根拠を挙げて、説得力を高めます。

 

理由は2つ以上必要 論理の一貫性が大事

理由として挙げるポイントは、最低2つは必要です。

文字数制限があれば、2つに絞り、もし文字数に余裕があるのであれば、3つのポイントを挙げられると、更に良いです。

 

理由の数に応じて、パラグラフの数が変わります。

理由が2つであれば、1つ目の理由で1パラグラフを書き、2つ目の理由でもう1つのパラグラフを書きます。

 

理由が3つであれば、更に、3つ目の理由でもう1つパラグラフを書くという感じです。

 

そして、重要なことは、各ポイントが論理的にも一貫しているということです。

英語では、Coherent(筋の通った、首尾一貫した)と言いますが、矛盾がなく論理が一貫したエッセイが良いとされています。

 

最後に自分の立場・意見を強く主張【まとめ・結論】

最後の結論部分で、もう一度、自分の立場を強く主張します。

本論の部分で伝えた内容を、さらりと短くまとめるとカッコ良いです。

 

この時、最初のパラグラフで紹介した自分の結論の文章とは少し表現を変えて、補足情報も入れて書くと、更に効果的です。

 

まずはBrain Storming!アイデアマップを書いてみよう!

Brain Storming(ブレインストーミング)というのは、文字通り訳すと「脳の嵐」ということですが、頭の中でアイデアをどんどん出す作業のことを意味します。

 

浮かんだアイデアが良いか悪いか、エッセイに使うか使わないかは、この段階では判断しません。

エッセイに使えるアイデアは、のちほど精査することにします。

 

このように、思い浮かんだアイデアを素早くどんどん紙に書き出していく作業は、英作文や英語エッセイを書く時に大変重要なプロセスです。

 

上の写真では、整理した図を載せましたが、ブレインストーミングは、真っ白な紙を用意して、鉛筆でどんどん書き出してゆくことがおすすめです。

手書きで自由に書き出す方法が良いと思います。

 

面倒な方は、こちらの「アイデアマップ テンプレート」(無料ダウンロード・印刷用 PDFファイル)を使うと書きやすいかもしれないですね。

手作り感満載ですが、宜しかったらご自由にお使いください。

 

アイデアを出した後は、自分の立場(賛成・反対)を決める!

テーマ(主題)や与えられたトピックに対して、英作文・英語エッセイでは、賛成なのか反対なのか、自分の立場を決めて主張する必要があります。

 

根拠があり、具体例を提示することができ、一貫して論理的に自分の意見を主張できる立場を取ることが大切です。

 

例えば、「Aでも良いし、Bでも良い」といったあいまいな結論に至るようでしたら、もう一度、アイデアマップに戻って、一貫性があるかどうかを検討し直してみましょう。

 

賛否を問わないエッセイテーマの例

英作文・英語エッセイのテーマとして与えられるものの中で、賛成か反対かを問うものではないものあります。

それは、純粋にあなたの意見や具体的なアイデアを問うものです。

 

また、自由英作文などで、自分で好きなテーマを決めて英語エッセイを書く場合もありますね。

以下は、賛成か反対かを述べるものではないテーマの例です。

  • 若者の読書離れはなぜ起こるのか?
  • いじめ問題をどう解決すべきか?
  • ロボット技術が進んだ未来はどうなるか?
  • 効果的な時間の使い方
  • 海外留学で学んだ3つのこと

このような賛否を問わない一般的なテーマでも、自分の意見を述べて、それをサポートする具体例や根拠を示して、賛成か反対かを主張するエッセイとほとんど同じ構成で、書くことができます。

 

エッセイの下書き Essay Map(エッセイマップ)のすすめ

自由英作文や英語エッセイを書く際には、いきなり書き始めるのではなく、じっくり構成を考えてエッセイマップというものを作ってから書き始めると効率的です。

 

エッセイマップを書くことに慣れてしまうと、短時間でサラサラと論点をまとめて書き上げることができるようになります。

エッセイマップに何を書き込むのかがわかるサンプルエッセイマップと、白紙のエッセイマップも載せておきますね。

白紙のエッセイマップはこちらです!

   ↓↓↓

エッセイマップ 白紙 (ご自由にダウンロード・印刷してご利用ください)

 

英作文・英語エッセイの書き方・テンプレート

PDFファイルもありますので、宜しければ、ダウンロード・印刷してご利用ください。

自由英作文 英語エッセイ用 テンプレート (ダウンロード・印刷用 PDFファイル)

 

簡単なお題でアイデアマップを作ってみよう!(見本サンプル)

比較的誰にとって書きやすい簡単なテーマで実際に、アイデアマップを作るところからやってみましょう。

お題は、こちらです。

 

英語エッセイお題 ” Which do you want to keep, robot pets or real pets? ”

ペットを飼うならロボットのペットが良いか本物のペットが良いか?というお題です。

 

せっかくなので、上で紹介したフォーマットを使って、サンプルエッセイを書いてみたいと思います。

まずは、アイデアマップを手書きで書いてみました。(本当はもっと雑です。)

 

次はエッセイマップで下書きを書こう!(見本サンプル)

サンプルエッセイとして、「ペットを飼うなら、ロボットが良いか、本物が良いか」という比較的誰でも書けそうな簡単なお題で、アイデアマップを作りました。

 

次は、どちらの立場に立って書くか自分のポジションをを決めて、エッセイマップに取り掛かります。

今回は、どちらの立場でも書けそうなので、両方の立場から書いてみたいと思います。

 

まずは、本物のペットを飼う場合のエッセイマップはこちらです。

見にくい場合は、PDFのファイルもこちらにあります。

本物のペットが良い場合のエッセイマップ (無料ダウンロード・印刷用 PDFファイル)

 

次に、ロボットのペットが良い場合のエッセイマップです。

見にくい場合は、PDFのファイルもこちらにあります。

ロボットのペットが良い場合のエッセイマップ (無料ダウンロード・印刷用 PDFファイル)

 

今回は、日本語でエッセイマップを書きましたが、英語で書けるようになると、更にエッセイを早く書けるようになります。

関連リンク英作文を200語で書くなら【例文エッセイ見本サンプルあり】

 

【実践編】英検準1級の英作文・英語エッセイの過去問にチャレンジ!

英作文・英語エッセイの下書き用に、白紙のフォーマットを作成しましたので、宜しければ、ご自由にお使いください。

さまざまな別のトピックで、実際に自分でも英作文・英語エッセイを書く練習をしてみてください。

 

PDFファイルもありますので、宜しければ、ダウンロード・印刷してご利用ください。

英作文・英語エッセイのテンプレートフォーマット (ダウンロード・印刷用 PDFファイル)

 

【日本語版】サンプル英作文・サンプルエッセイ

英作文・英語エッセイの書き方について、テンプレート(フォーマット)を使って、サンプルエッセイを載せます。

今回は、答えが書きやすそうだと感じたので、賛成の立場でエッセイサンプルを書いてみました。

 

良い英作文の練習となるので、賛成でも反対でも、どちらの立場でも意見を書けるように練習すると良いと思います。

 

PDFファイルもありますので、宜しければ、ダウンロード・印刷してご利用ください。

英作文・英語エッセイのテンプレート(サンプルエッセイ) (ダウンロード・印刷用 PDFファイル)

 

英作文・英語エッセイの書き方・まとめ

今後、ブレインストーミングのやり方や、エッセイのあらすじの作り方、英語エッセイを書く時に覚えておくと便利なコツなどもご紹介できたらと思っております。

 

最初から上手に英語エッセイを書ける人は、いないです。

私も、何回も添削をしてもらって、ようやくマシになってきたという状況ですから、何回も練習して、失敗を重ねて改良改善を重ねて上達してゆけば良いと思います。

 

  • この記事を書いた人

あさひ

北陸は福井の全国通訳案内士&英語講師。 大学時代に1年間の語学留学を経験。 その後、働きながら独学で英検1級と全国通訳案内士試験合格。 英語学習者の1人として、英検や通訳ガイド試験対策、英語の学習方法やモチベーションの維持に関することも発信中! 2000年から英語講師 → 2009年から全国通訳案内士 → 2021年から英語教室運営スタート

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