このブログは、英語学習者の日々のスキルアップを応援することを目的にしていますが、英文法の説明をしたり、試験によく出る英単語のページを作ったりすることは、今のところあまり考えていません。
といいますのは、私は、枝葉末節のノウハウを伝えることよりも、モチベーション維持が、スキルアップにおいて最も重要なことではないか、と思っているからです。
やる気があれば、そして、そのやる気を毎日維持することができれば、自然とスキルアップにつながると思っています。
今回は、英語学習とは直接関連していなさそうなトピックではありますが、「考え方」について自分の考えるところをまとめてみました。
前向き思考が重要な理由
目的に向かって努力している時や、何か物事を成し遂げようとしている時に重要なものは、「自分はできる」と信じていることだと思います。
学生時代から20年以上、教育業に携わった経験がありますが、合格が無理だと思われていた高校や大学に合格する生徒の共通点は、「自分は絶対できる!」と心の底から信じているということでした。
関西でとても人気の高い大学を目指す高校生を指導したことがありましたが、有名進学校ではない偏差値は普通の高校の男子生徒でした。
でも、最後まで決して諦めず、模試の結果が思わしくない時も努力を続け、本当に奇跡と思えるような成績アップをして、合格しました。
私も、何か達成したい時、「自分は絶対できる」と信じて勉強してきました。
良いセルフイメージを形成して学習に取り組む方が、続けやすく、集中力もアップし、結果も出やすいのではないかと思います。
考え方を変える5つの方法
では、実際に、「自分はできない」と思ってしまうネガティブ思考から、「自分はできる!」と考えらえるポジティブ思考へ、思考習慣を変えるにはどうしたら良いのでしょうか?
私が実際に行ってきた方法を、経験に基づいてご紹介したいと思います。
人ぞれぞれ、やり方はさまざまだと思いますので、一例として参考にしていただければ幸いです。
前向き思考を知る
自分の思考習慣や考え方を変えたいと思っているなら、それは良い方向に変えたいということでしょう。
改善するためには、良い方向がどちらかを知っておく必要がありますね。
どのような思考習慣を身につけたいのかを知るために良い方法の1つは読書だと思います。
さまざまな本を読んでいくと、考え方や思考習慣を改善することに関する良書にも巡り合うと思います。
自分に欠けていることを教えてくれる良書に出会ったら、何度もくり返し読むことをおすすめします。
ちなみに、私にとって、自分の考え方を前向きに変えてくれた大切な本の1つは、『竜馬が行く』(司馬遼太郎著)です。
自分の思考習慣をチェックする
考え方というのは、ネガティブ思考であれポジティブ思考であれ、思考習慣であると思います。
目の前で起こった事象に対して、「自分はそれをどう受け止め、どう解釈するのか?」
その解釈の仕方次第で、良く捉えられることも、悪く捉えてしまうことにもなります。
強い精神力を維持したいと思うのであれば、物事をできるだけ良い方にとらえる方が圧倒的におすすめです。
そのための第一歩として、自分の考え方の悪い習慣に気づくことが大事です。
「否定的な感情に振り回されている」とか、「どうせできない・・・」と思ってしまいがちな自分であっても、それにいち早く気づいて直せば良いです。
習慣は、継続することで更に強固な習慣になっていきます。
最初は、気づくところから始めて、その都度直してゆきましょう。
最初の3週間は意識していても、2か月、3カ月と続けてゆけば、無意識のうちにマイナス思考にならない自分になっていることに気づくでしょう。
視覚から潜在意識に落とし込む
目に見えるところに、こうありたいと思う自分の思考を変える目標を書いたものを掲げて、忘れないように工夫するのも一つの方法です。
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壁に張る
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メモを持ち歩く
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スマホ画面に記録しておく
人間はすぐに忘れる生き物ですから、忘れないように工夫することも大事ですね。
否定的な感情にとらわれそうになっても、すぐにメモを見たり、壁に掲げた紙を見たりして、視覚から情報を入れて、自分が進みたかった方向を思い出しましょう。
すぐに思い出せるように、いつも目にするところに目標を掲げて、忘れないようにできると良いですね。
自分の発する言葉を選ぶ
視覚から潜在意識に落とし込むという方法と似ていますが、聴覚も利用すると良いです。
私がやっている方法は、こちらです。
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ログインの際のパスワードにする
意外とおすすめなのが、自分の目標をログインの際のパスワードにするという方法です。
例えば、私は、iPadに毎回ログインをする際に、自分の理想の状態をパスワードとして設定しています。
そうすると、毎日毎日、1日に数回以上は、その理想の言葉を心の中でつぶやきながら入力するので、潜在意識に毎日深く刻まれてゆきます。
潜在意識に強く刻むには、自分の言葉を大切にすると良いと思います。
自分の言葉は、ダイレクトに自分に刺さります。
自分で自分を陥れるような言葉を放つと、自分にそのまま刺さります。
ですから、自分に話しかける言葉は、常に明るい前向きな言葉であるように気をつけましょう。
見方を変える【自分以外の視点をもつ】
物事を多角的に見る習慣をつけることも大切だと思います。
自分の視点だけではなくて、相手の視点や、天から俯瞰して多方面から問題を見てみることで、違った考え方に気づくかもしれません。
自分のことだけを考えていると視野が狭くなりますが、第三者の立場で物事を考えてみると、意外と心がすーっと落ち着いて、解決方法が簡単に見つかったりします。
例えば、人間関係で困ったことに遭遇した場合は、自分は悪くないの一点張りでは前に進まないですね。
「つまり、これは、どういうことなのだろうか?」
立場上、相手はこう考えざるを得なかったのだろうと相手の立場に立って想像してみると、1つの考え方に固執することがなくなります。
地位や年齢、性別、学歴、育った環境などが違う人は、考え方が違って当然です。
何か困難に出会ったら、見方を変えること、視点をずらしてみること、多角的な見方をすることができると良いですね。
考え方のトレーニング おすすめの方法
ここからは、私が良かったと思う考え方のトレーニングの方法です。
色々な方法があると思いますが、私がやっている思考訓練です。
「これだけは絶対にやらない!」ということを1つ決めて守る
「やらないことを決めることで、なぜ思考習慣が変わるのか?」と思われるかもしれませんが、私は経験上、おすすめしています。
やることを決めるのは誰でもできます。
私の気に入ってる古い言葉に、「為さざる有るなり 而(しこう)してのち、もって為す有るべし」という一節があります。(『孟子』より)
簡単にいうと、「すべきことを決める前に、まず絶対にしないことを決めよ」ということです。
一本、自分の中で、これは誰が何と言おうともやらない!と決めているものがあります。
自分の中で、絶対に譲らない筋を一本決めるのです。
例えば、「人の悪口を言わない」と決めてしまうのです。
そうすると、愚痴りたい時もありますし、親しい家族になら人の悪口を言いたいと思う日もやって来るのですが、そこを自分のポリシーとして決めたのですから、ぐっとこらえて、自分の心の中の戦いに勝つのです。
「人の悪口を言わない」というポリシーを決めると、人の良いところに目が行くので、愚痴が減ります。
考え方も前向きになれて、人間関係にもそんなに困ることはなくなるのではないか?と思います。
自分の中に一本、真っ直ぐな筋を通すこと、これはいつの時代でも通じる良い思考訓練方法なのではないかと思います。
言行一致・行動に移す
もはや行動に移すという時点で、考え方と何の関りもなさそうなトレーニングと思われるかもしれません。
でも、考え方をポジティブにするには、行動も伴うべきだと私は思っています。
頭で思っていても、うじうじ悩んでしていても時間の無駄だと思いませんか?
考えることより、行動に移す方が、精神的にスッキリするものです。
行動に移すことで、失敗もするのですが、前に少しずつでも進んでいる感覚を得ることができるので、考え方はポジティブなままいられます。
失敗しても、前に進んでいる感覚を味わう方が、考え方は前向きにいられるのではないでしょうか。
何もしない方が、むしろ、あれこれと余計な取り越し苦労を招いて、否定的な感情に包まれてしまうことがよくありました。
正しい決断をする原理原則を持つ
いつも正しいと自分で思える決断ができるとき、ポジティブ思考でいられると思います。
心の中がざわつく時、何かやましいことがあるのかもしれません。
私はそういうざわざわとすることが苦手なので、いつも、英語で言うと「Integrity(インテグリティ)」を心の奥の大切な原則として考えています。
Integrityという言葉は、日本語では、「高潔」とか「誠実」などという言葉で表される単語です。
私の中の原理原則は、Integrityです。
どんな時も、誠実に対応するということを心がけているので、心の中がざわつく時、「誠実な方の道はどこか?」と自分に問いかけます。
いつも正しい決断ができるわけではありませんが、考え方を変えるために、根っことなる自分の原理原則に働きかけることは大切なことだと思っています。
「〇〇さんだったら、どうするだろうか?」と置き換えてみる
考え方を変え、思考習慣をポジティブにする方法として、おすすめのもう一つの方法は、「自分の尊敬する人だったらどうするだろうか?」と置き換えてみることです。
自分はどうするか?とすぐに判断できれば、それに越したことはないのですが、困難や難問に出くわした時、自分で正しいと思う判断に自信がない時は、先人の知恵を借りましょう。
「尊敬するあの人ならば、こういう時はどう判断し、どういう行動を取るのだろうか?」と考えてみます。
今、自分自身が、その人になっていると想定して考えるのです。
- スティーブジョブズだったらどうするだろう?
- 西郷さんだったらどうだろう?
- ルフィーだったら、きっとこうしているだろうな・・・。
- 私が尊敬するあの人はどうするだろう? 多分、きっとこうしているだろう。
もしも、好きな先人がいたら、ひと通り主要な本を全部読むことがおすすめです。
考え方のお手本を学ぶ意味で読むと、この人は、こういう時、こういう判断を下すだろうなと想像できるようになってきます。
こういう人になりたいというモデルがいないと、考え方を変えることはできないですので、普段からメンターというか、考え方のお師匠さんのような方を見つけておくことは大事だと思います。
考え方を改善するには良いモデルが必要であり、そのモデルのことをよく知っている必要がありますね。
そのためには、その人に関する書籍を10冊以上読むということが大切ではないかと思います。
1冊や2冊読んだだけでは、内容が定着せず、抜けていくと思います。
その人に関する本を10冊以上読んで、全体として理解することができると良いですね。
多くの情報を得て、ストンと腑に落ちて、「ああ、そういうことか!」と悟る瞬間がやってきた経験をしたことが多々あります。
ストンと自分の中で腑に落ちるような瞬間がくるまで読むのです。
最低でも、その人の考えが書いてある本を10冊くらいは読む必要があるのではないかと思います。
もしくは、エッセンスの詰まったバイブル並みの本を暗唱するまでくり返し読むことも良いと思います。
自分の潜在意識にまで浸透するにはそれくらいの時間と量をこなす必要があるでしょう。
自分が、尊敬する人物になっているくらいの感覚で、〇〇さんだったらどういう考え方をするのだろうか?と置き換えてみると、良い答えが生まれるかもしれませんね。
考え方を変える方法・まとめ
今回は、考え方を変える方法について、これまでの経験からまとめてみました。
最も大切なことは、自分に至らぬ点はなかったのか?と人のせいにしないこと。
周りのせいにする人は成長しないですね。
考え方を変えて、周りのせいと思う前に、自分に落ち度がなかったか分析してみること。
そして、冷静に雲の上から自分を見下ろす感じで感情を抜いて冷静に何が悪かったのか分析すること。
自分がマイナスになっているなと思った時、いち早く気づくことが第一歩ですね。気づかないと成長しないですから。
私もまだまだ修行の身でありますから、そんなことを心に留めつつ、毎日、一歩ずつで良いので成長してゆきましょう。