英語のスピーチを披露することになった場合、まずは原稿を作る必要がありますね。
スピーチは人前で話すことですから、話せるようになることが一番重要です。
しかし、その前に、ベテランの方は不要かもしれませんが、自分の話すスピーチの内容を原稿にして準備した方が良いです。
そのスピーチ原稿も、自分の中でしっくりくる文章になるまで、練り直す作業が必要だと思いますが、それは後々考えることにして、今回は、スピーチのカギとなるイントロダクション(導入)に焦点をしぼって進めたいと思います。
今回は、スピーチを書き始める上で、最も重要なカギを握るイントロダクション(スピーチの導入部分)の作り方について、ご紹介したいと思います。
私がどれだけ素晴らしいパブリックスピーカーだろうか、と思われるかもしれませんが、日々、スピーチを勉強している立場からのご提案ですので、ご理解いただけますと幸いです。
Contents
英語スピーチの始め方【効果的なイントロダクションの4つのコツ】
英語スピーチをする際、イントロダクションは、聴衆の皆さんの注目度が最高潮でありますから、最も大切な部分です。
アメリカ留学中に受講した「パブリックスピーキング」の授業で学んだこと、自分がその後大人になってから学んできたこと、そして、これまで多くの方々の優れた英語スピーチを聴いてきた経験から、以下の5つのポイントを挙げました。
共感できることで聴衆のハートをとらえる
大勢の前でスピーチをする際、スピーカーであるあなたと、聴衆の皆さんの間には、目に見えない溝が深く刻まれています。
ステージに出てきたあなたを見て、聴衆の方々は、興味津々ですが、いったいどんな人なのか、あなたのことを全然知らない場合があります。
逆に、聴衆の皆さんが、地域の方々やクラスメイトで、あなたのことをよく知っているというケースもありますね。
スピーチは、1人でただ前で話せば良いということではないです。
あなたのスピーチが終わった後に、聴衆の皆さんの心が動かされてしまうようなものであると、良いスピーチだと思います。
ですから、できるだけ最初の早い段階で、聴衆の方々とお近づきになって、あなたと一体感を味わえるような雰囲気を作れると良いですね。
そのためには、「自己開示」が良いのではないかと思います。
自分のことを最初にさらけ出すということです。
例えばですが、以下のような具体的な方法があります。
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聴衆との共通点を挙げる
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幼い頃の話をする
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自虐ネタ
「〇〇な方はおられますか?(聴衆に質問)」
「私には、皆さんと同じこういう部分があります」と、聴衆の方との共通点を伝えることも効果的だと思います。
「私は、幼い頃、〇〇な子供でした!」と幼少期の様子を話す方もいます。
幼少期は誰にでもあった時代ですから、自分の幼少期を思い出して親近感がわく人も多いでしょう。
自虐ネタは、大変勇気がいりますが、例えば、スキンヘッドの男性が、冒頭に自己紹介を兼ねて、「昔は私にも髪の毛がありました!」と1フレーズ入れることで、聴衆との距離は一気に縮まったりします。
自虐ネタとまではいかずとも、聴衆の皆さんと同じレベルにいるのだという情報を伝えることで、親近感をもってもらえる可能性があります。
ですから、スピーチの早い段階で、自分の素の部分、ありのままの自分を出してみることはおすすめです。
あなたの信頼性や権威性:説得力を高める情報
スピーチを聴く人は、何かしら自分たちのためになることをスピーカーに求めています。
例えば、あなたが1回もパンを焼いたことがないのに、パンの焼き方を話しても、誰も聞きたくないですよね。
それよりも、1000回以上失敗をくり返して、やっと出来上がった奇跡のパンに、連日大行列ができているお店のパン職人さんがスピーチをするとなれば、何かしらの凄い裏話がありそうで、聞いてみたくなりませんか?
スピーチの冒頭で、「なぜ聴衆の皆さんは、あなたの話を聞くべきなのか?」
それがわかる情報を伝えることは効果的です。
例えば、私のこの記事は、私がアメリカで学んだこと、自分で学んだこと、多くの良いスピーチを見て分析したこと、この3つの情報源から書いています。
ですから、「全くの英語スピーチの初心者が書いているわけではないのですよ!」と冒頭で述べています。
ですから、例えば、自分のこれまでに作ってきた実績や、過去の経歴、経験してきたことなど、聴衆があなたの話を聞くべき理由をイントロダクションで盛り込むことは効果的です。
これも、説得力を増すためのテクニックで、聴衆の皆さんは、「それなら話を聞いてみようか」という気持ちになります。
ユーモアを取り入れる:親近感 爆増!
英語スピーチにおいて、ユーモアのセンスは、非常に大きなウエイトを占めていると言えます。
聴衆の皆さんは、感動したり、悲しくて涙が出たり、数々のスピーチに心を動かされ、喜怒哀楽をスピーカーと共に楽しむわけですが、その中でも笑いの影響力は絶大です。
どんなにつらい経験をした人でも、それをユーモアに変えて、面白おかしく伝えた時、聴衆は喜びます。
イントロダクションで、効果的にユーモアを取り入れることができたら、聴衆はすぐに親近感をもってくれるでしょう。
世界でも有名なリーダーたちのスピーチを聴いても、かなりの割合でユーモアを上手く盛り込んでいます。
人をけなして笑いを取るというのは、リスクがあるのですが、ちょっとした自虐ネタであれば、誰も傷つけず、結構おすすめです。
うまく「間」を使ったり、気の利いたジョークをはさんだりと、笑いを引き起こすことは大変ハードルが高いのですが、だからこそ、笑いが生まれた時、人は高く評価するのだと思います。
一番伝えたいメッセージを「暗示する」
イントロダクションで、最も重要なことは、これからどのようなことを話して、どのような結論に至るのか、全体像を漠然とでも良いので、お知らせすることが大切です。
イントロダクションが終わると、ボディ(本論の部分)に入っていき、具体的なエピソードなどを話していくことになるのですが、最初に全体像を伝えておかないと、聴衆の皆さんは、いったい何の話が始まるのかわからず、道に迷ってしまいます。
今から話すことの概要に触れて、更に、結論までは言わないけれども、ふんわりと結論に近いようなメッセージを暗示することができると理想的ではないかと思います。
セミナーとか、プレゼンテーションであれば、最初に結論を述べて、1つずつ詳細を説明してゆくというスタイルが良いと思うのですが、スピーチに関しては、最後に一番伝えたいメッセージを持ってくると良いと思います。
イントロダクションで、有名な名言などを引用して布石を打っておき、スピーチの最後の結論部分で、もう一度その名言に言及して自分の伝えたいメッセージを強調するということも良いですね。
最初と最後に何かしらのつながりがあると、メッセージがより記憶に残りやすく、説得力が増すのではないかと思います。
英語スピーチの始め方・まとめ
今回は、英語スピーチのイントロダクションだけに焦点をあてて、英語スピーチの始め方をまとめてみました。
また、新しい内容が出てきましたら、付け加えて更新してゆきたいと思います。
いくつかのテクニックを効果的に使って、より素敵なスピーチが出来上がること、応援しています。