英語スピーキング力アップの勉強法については、日々、悩み、創意工夫し、まだまだ理想には手が届かず、うまくできない自分と格闘中です。
20年以上も英語学習に携わってきている私の日々の悩みでありますから、このような悩みを抱えている人は非常に多いのではないかと思います。
英語スピーキングに関する勉強法に関しては、多分、1話完結は難しいので、何回かに分けて書いていくと思います。
今回は、「スピーキングスキルアップの壁」についてです。
自分がこれまでスピーキング力アップのために積み重ねてきた創意工夫の過程で、ぶつかってきた数々の壁をご紹介したいと思います。
1人の学習者の1例ですが、何かの参考になればと思います。
なぜ私は英語を話せないのか?
かつて、海外留学中に、「なぜ私は全然英語が話せるようにならないのか?」と、自問自答を続けた日々がありました。
日本で受験英語を学び、文法力や語彙力を身につけた自信があったにもかかわらず、全然話せない自分をもどかしく思い、葛藤する時期が長く続きました。
TOEFLの点数はそこそこ取れているのに、スピーキングになると、全く言葉が出てこないという経験をしていたので、何が問題なのか、できない自分にかなりショックを受けました。
その時に、他の学習仲間と自分をよく比べました。
TOEFLのスコアが私より低い人でもスピーキングスキルが高い人はたくさんいました。
「なぜあの人は、上達するのが早のか?」と、上達のすごく遅い自分との違いをよく観察したものです。
話せない原因を分析して考え込んでいるよりも、1文でも多く話す練習時間に充てれば良かったと今では思っています。
英語スピーキング力アップの壁
スピーキングスキルの高い周りの学習仲間と自分を比べたところで、誰も交代してくれるわけではないので、自分のスキルアップは自分で努力しないといけないのは当然のことですね。
ただその時に、いくつかスキルアップを阻む壁といいますか、自分にとって苦手だったことを発見しましたので、以下にまとめてみました。
性格が内向的である
日本人は概して、欧米人や他のアジア人に比べると、外交的な人は少ない気がします。
海外留学中も、日本人は、他の国の留学生に比べると、大人しい人々だと感じました。
大人しいという性格自体は、全く悪いことではないと思うのですが、語学学習において、内向的過ぎると、話が進まず英会話にも発展しにくいですね。
例えば、30分の英会話レッスンがあっても、性格が大人しいと、次から次へと話題が展開していく、という流れにはなりません。
グループレッスンであれば、よくしゃべる人がグングン成長していくのを横目で見て劣等感にさいなまれるということになってしまいます。
内向的な自分を克服した方法
- 英語を話す時だけ10%テンションを上げる
日本語を話す時はテンションが高いと、「変な人だ!」と思われてしまうかもしれません。
しかし、英語に関しては、ちょっとハイテンションを装って話す方が普通に思われると思います。
- 同じくらいスピーキングが下手な仲間と練習する
内向的で自信がない時期は、同じようなスキルレベルの人を練習相手にしてよく話をしたことを覚えています。
失敗をしても、下手くそ同志、お互い様なので、恥ずかしくないですし、ある程度自分に自信をつけるまではたくさん失敗することが大事と思います。
- 開き直る
自分はできると思っていたり、自分はハイスコアを持っていると思うと、立派であろうとしてむしろドツボにはまりました。(笑)
「私はできないぞ!」と自分で自分を認めて、素直な気持ちになって、開き直ると楽になって楽しくなってきました。
そもそも日本語で言いたいことがない
普通に生きてきて、何の取柄もない自分だったので、話したい内容がそもそもあんまり無かった時は、英語に直したい内容がなくて、困りました。
自己紹介といっても、大した特技もないし。
家族を紹介しても、大して盛り上がらないし。
趣味もなければ、面白いと思う映画も特にない。
こうなってくると、英語を話す以前に、人として面白くない人間であることに気づきました。
話をしていても、つまらない人だと思われてしまうと、英会話以前に、人として自分にガッカリです。
日本語で話すことがない時の対処法
- 語学学習教材を利用する
よく利用していたのは、英会話の対話が載っている教材や、インタビューなどのスクリプトです。
人がどのようなことを話しているのか?を確かめるべく、まずはいろいろな会話を聴いたり、読んだりしてみることでたくさんのヒントが見つかりました。
- 人が話していることを英訳(和訳)する
日本人同士が会話をしているところに出くわしたら、それを頭の中で英訳してみたりしました。
外国人が英語で話していれば、それを日本語に直したりしてみます。
そんな練習を習慣にしていくと、自分が話すことがなくても、いろいろ表現できるようになっていきます。
- 自分の経験を増やす
話すことがないというのは、経験不足もあると思ったので、面白そうとか、やってみたいと一瞬でも思ったらやってみることにしていました。
自分が経験したことは、人に話したくなるものですし、人生の肥やしにもなり、一石二鳥だと思います。
日本語を直訳しようとする
多分、多くの日本人は、日本語をそのまま直訳しようとして、困ったという経験をしているのではないかと思います。
直訳でも大丈夫な表現も、もちろんたくさんあるのですが、そのまま英語に直訳すると、ダイレクト過ぎて失礼な表現になってしまうことがあります。
学校で習った教科書の表現をそのまま使ったら通じなかったり、変な顔をされたりしたという経験も記憶にあります。
後で調べたら、もうその古い表現はネイティブは使わないというもののあるみたいです。
日本語で例えると、昔の日本のサムライがしゃべっていたような古い日本語を話しているように聞こえたのかもしれませんね。
日本語を直訳してしまう時の対処法
- 最初から英語で考える
日本語で物事を考えていると、英語に直せないことがたくさんあります。
日本に住んでいる場合は、環境を整えることは難しいですが、1人でいる時など、できるだけ英語で考えてみると良いと思います。
- 自然な表現にできるだけ多く触れる
学校で習った英語の教科書や単語帳も良いのですが、可能ならば、洋画や洋書、TEDのスピーチや英文記事などに、できるだけ多く触れることが望ましいと思います。
自然な英語表現に多く触れることで、自然な感覚が養われると思います。
主語がわからない
日本語は主語を省略しがちな言語です。
毎回毎回、話すたびに、「私は~」、「私は~」とくり返し自分のことを言わないですね。
日本は、「察する文化」が発達していると言われていて、以心伝心、日本人は、相手が言いたいことを察することが得意だと言われています。
だから、主語を言わなくても、誰のことを言っているのか、会話の流れでわかるのですが、英語は違います。
英語は主語がはっきりしている言語なので、誰がそれを行っているのか、常に明確にする必要があります。
最初は、日本語の発想で英語を話そうとしがちなので、日本語では主語を話さないのですが、英語では主語が必要になるので、どうやって話せばいいかわからないということが起こります。
主語がわからない時の対処法
- 主語を意識する
とりあえず、「I(私は)」もしくは「We(私たちは)」を使うか、それが違えば、「You(あなた、あなた方、一般の人々)」か「They(彼ら、一般の人々)」が当てはまらないか意識してみると良いでしょう。
国語力(日本語の表現力)が足りない
国語力が足りないと、英語力を伸ばすために苦労するかもしれません。
というのは、私の知り合いの例で、一般論というには無理があるのですが、英検1級以上の英語力をもつお友達の共通点が、読書家だということがあります。
英語力が高い人ほど、読書量が多いという、私の独断と偏見が入っていますが、そのような共通点を感じます。
洋画を見ているという人も多い印象です。
英語力というのは、裏返すと国語力も必要だと思うので、国語力をしっかりつけることは国際人として生きていくためにも大切なことだと思います。
国語力がない時の対処法
- 読書
読書は、思考力や表現力を鍛えるだけではなく、知識や教養をたくさん与えてくれるものです。
国語力の基礎づくりには、やはり読書は欠かせないと思います。
- コミュニケーション力アップ
英語を話す時、会話というのは相手がいて成り立つものですから、独りでスピーキングの勉強をするだけでは、いずれ限界が来るでしょう。
普段からコミュニケーションをうまく取れる人になっておく練習をすることで、英会話力アップにも役立つと思います。
英語スピーキング勉強法・まとめ
今回は、英語スピーキングスキルアップを目指す際に、私がぶつかった壁について5つのことを紹介しました。
他にもさまざまな壁にぶつかったのですが、勉強のやり方を変えてみた転換の機会となった主な気づきポイントです。
まだまだ理想のレベルには届かないので、日々精進の状態ですが、一緒に頑張って努力を続けていきましょう!